【寺田家/埼玉県さいたま市与野】新そばの香りと、手のひらサイズのかき揚げ丼が、一度に満喫できるランチセットが嬉しすぎる!

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この季節になると、新米だけではなくお蕎麦屋さんの店頭に貼られた「新そば」の文字が目を惹くもの。

そんな香りが恋しくなって足を運んだのが、与野駅から少し離れた場所に店を構える蕎麦の「寺田家」さん。最近はすっかり出前をするお店も減ってしまいましたが、店頭の現役バリバリなスーパーカブの姿に嬉しくなります。

二代目になってスッキリとリニューアルされた店舗や、少し落ち着いた朱色に描かれた家紋や看板のロゴタイプが作り出す、洗練された雰囲気。そんな店内にはキレイに並んだテーブル席と、広めの座敷席。駐車場も店頭と離れの計7台有して、近隣から少し離れた場所まで多くのお客さんを受け入れてくれます。

そんなお店のお品書き、温・冷それぞれにおすすめがしっかり。カレー南ばん鴨ねぎせいろに「人気」のマークが入ってますが、温かいたぬきそばに「おすすめ」マークが入っているのが印象的。

ただ、逆にこれだけあると中々選べないもの。そこで頼れるのは1枚のランチメニュー。啜りたい、お腹いっぱいになりたい、いろいろな料理も食べたいに応えてくれる頼もしき存在。

親子丼やかつ丼といった定番に加えて、野菜の煮物セットやそば屋のカレー丼セットも気になる存在。でもこの日は、空腹モードが強めだったのでかき揚げ丼セットにしました。

待ち時間のお供は厨房から聞こえてくる揚げ油の音と、店の一角に書かれた夜の一品料理の献立観察。「千葉県産あわびの酒蒸し」「あんこうの唐揚げ」「肉ユッケ」といった心くすぐる肴を、地元・さいたま市の内木酒造産「旭政宗」と共に楽しめる。そんな時間もいいなぁと想像していると、目の前に運ばれてきました。

いやー……でっかい!!丼いっぱいを通り越して収まりきれないサイズのかき揚げが堂々と鎮座した丼と、ツヤツヤと輝くもりそばの組み合わせに、静かなガッツポーズをするしかありません。

三つ葉のアイキャッチのかき揚げは、サイズが整った千切りのかぼちゃとニンジン、玉ねぎ、小エビと色鮮やか。ほんのりと香るタレに染まった衣の色も合わせて、徹底的に食欲を刺激。思わず手の平でサイズを確かめると、しっかり15センチ超え。早くも食べごたえを約束してくれます。

一口頬張れば、揚げたてサクサクの軽やかな食感と野菜の甘さが凝縮。そのスケールを広げるタレの上品な甘しょっぱさ。タレが染みたごはんと一緒に頬張れば、これこれ!と心が喜ぶおいしさが広がります。油の切れ味もよく時間を置いても食感は変わらず。むしろタレの馴染みが深まって更に濃厚に感じるほど。

そんな丼を合いの手にいただく主役のお蕎麦。ピンと角が立った手切りのそばは、きめ細やかなその見た目でハリの良さを伝えてきます。

チョコンとつゆに浸してズズッと啜る。甘辛加減のバランスが整って鰹出汁の旨さが隅々まで行き渡ったつけ汁に乗って、そばの柔らかく華やかな香りとともに心地よいハリの良さがギュッと広がります。

踊るようなのどごしの良さもあって、啜るほどに引き込まれていきます。しかも量もしっかり。いやぁ…こういうのこそ、「啜りたい!」って感じる蕎麦なんですよね。

で、こちらがざるそば。このお店、やっぱりボリュームがいいんです。

締めはそば湯をおつゆに注いで、そばの風味と出汁の香りを全身に行き渡らせてごちそうさま。おおよそ、お蕎麦屋さんで想像しえないほど、お腹の中には一睡の余地もなし。いやぁ…大満足です。

質も量も最高な食後感で満たしてくれる。そんなお店の中で自分が特にいいなぁと感じたのは、年季の入ったお盆や丼。時代を超えて街に愛されてきた価値を、洗練された空間で伝え残しながらアップデートする。そこには先代に対する尊敬の念がしっかりと詰まっていました。

大切なことなので繰り返しますが、本当にこういうお蕎麦屋さんっていいものです。そして、そんなお店でお会計をしたときに見つけたのが「クリームあんみつ」の文字。どうやら、もう少しだけ胃袋を広げる鍛錬が必要になりそうです。

この記事を書いた人

takapu

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/Local-Fooddesign代表。食にまつわるテーマを中心に、新商品・サービスの開発とリニューアル、プロモーション・コンテンツの企画制作。各種編集、取材、撮影、執筆、講演をワンストップで手がけています。サービス内容はこちら。>>Local-Fooddesign