【埼玉県さいたま市】3日間限定!蜃気楼のように現れたフードイベント『スモーガスバーグさいたま新都心』

埼玉,ひるたび・さんぽ

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さいたま新都市駅のほど近く、旧中山道沿いで進む大型マンションの建設現場に突如現れた、レンガ模様のシンボルウォール。

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その正体はニューヨーク州・ブルックリンで人気の移動型屋外フードマーケット『スモーガスバーグ』の日本版。本国では年間通じて毎週末に開催され、2011年の初開催以降、地元の方だけではなく世界各国の観光客も足を運ぶ定番イベントに成長しました。

そんなイベントが、ここさいたま新都心で昨日から3日間限定で開催されているんです!

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このイベントが持つ2つの初物要素

どちらかというと人混みが苦手な自分なのですが、「このイベントには行ってみたい!」と思わせる2つの初物要素がありました。

関西から首都圏に初進出!

スモーガスバーグが日本に初上陸したのは昨年のこと。スモーガスバーグ大阪として開催され人気を博したイベントが、満を持しての首都圏初開催。こうしたイベントの初回は都内(日比谷公園とか代々木公園とか)で開催されるのが定番な感じですが、開催場所がまさかのさいたま新都心。

けやきひろばの『ビールまつり』や『さいたまるしぇ』といった食系のイベントが盛んに開催されるエリアですが、ちょっと雰囲気が違うイベントの開催に埼玉県民としてちょっと嬉しくなるものです。

会場はマンション建設が現在進行系で進む空間! もしかするとこの場所で開催されるのは最初で最後!?

実はこの会場、分譲マンション1400戸の”SHINTO CITY”建設予定地。建設が進むと踏み入れることができない空間に入れるレア感もあって、足を運ばねばモードが高まります。

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ということで、午前10時のスタート時間に合わせて会場に向かうと、既に多くのお客さんがエリア内を絶賛回遊中。二度と見られないかもしれないアングルからの空を眺めつつ、お店をチェックします。

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テント席に空きスペースを見つけたところで手渡されたアイテムを再確認。入場券と引き換えに受け取るのが店舗マップと、ドリンク以外のメニューに使える5枚綴りの100円クーポン券。500円の入場料がこれを使いこなせば帰ってくるというスタイルです。

目玉は何といってもNYからのゲスト出店とスターシェフ

このイベントの目玉はブルックリンでも人気の店舗や、新進気鋭の国内シェフの店舗が出店していること。マップに踊る『本場の味が楽しめる!』といったコピーや有名シェルのプロフィールに目が奪われます。

やっぱり行列がすごかった…

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でも、お目当てのラクレットサンドイッチにはあっという間に行列が。

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もう一つのお目当てのハンバーガーにも行列が。行列が苦手な自分にとっては悩ましい事態ですが、上陸組は調理過程をパフォーマンスとして見せるのがスタイル。とろけるチーズをパンに乗せたりの見せ場づくりにぬかりなし。逆にいえば一組一組のお客さんに対して丁寧なおもてなしをしているということです。

とはいえ、回転の速さという点で考えるとやっぱり難しいところ。ということで朝食を抜いたお腹に説得されて断念することに。このゾーンは10:00のオープン前に会場に並んで、入場したら一目散がオススメです。

それなら、自分の足で稼いで旨いものを見つけよう!

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もちろん、国内の有名シェフゾーンも似たような状況。ということで「自分の気分と五感でお店と出会ってみよう!」のスタンスにシフトすることに。鉄板で焼かれるソーセージの香りを浴びながらお店を再チェック。

「◯◯いかがでしょう!」という呼び込みもイベントを盛り上げる大切なBGM、一声一声にお店の意気込みを感じます。

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で、最初に引き寄せられたのは、キッチンカーエリアの"AND THE FRIET"。ベルギースタイルのフリッツを提供するお店のディスプレイと、シンディー・ローパーの"Time After Time"のMVに出てくるキャンピングカー的な外観に目を奪われました。

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そして、飲食エリアに戻る流れで立ち寄ったのは、青い看板が映える所沢ビール。ちなみに、100円クーポンはドリンクメニューには使えないのですが、「お客さんから『使えないの!?』と言われることが多いんです」とのこと。イベントを楽しむ上で、こうした部分が改善されるとやっぱり嬉しいですよね。

朝の地ビールに合わせてフードをいただきます!

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そんなこんなで出揃ったのは、フレンチフライ&黒トリュフマヨネーズと、『燦々午後』という度数3.5%の生ビール。

表面カリカリ中はふかふか、ベルギー産ビンチェ種のポテトと黒トリュフの香りをまとわせたマヨネーズのコンビに、すっきり飲み口の生ビールが止まりません! 朝の地ビールっていい気分です。

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そんなスタートに追加したのは、『アジアンタワン168』の三点盛り。ガパオ、パッタイ、唐揚げ。今、欲しいものだらけの組み合わせ。ピリ辛の味付けが飲み手の心をギュッと掴んで離しません。

スモーガスバーグ大阪出店組の熱気みなぎるビリヤニがすごい!

このイベント、出店店舗がいくつかにゾーニングされているのですが、来日組の近くに軒を連ねていたのが、スモーガスバーグ大阪の出店組。海老出汁×引き上げ湯葉や、炭焼スペアリブの文字も気になりつつ、特に食欲を掻き立てたのがビリヤニ。生活圏に出すお店がないこともあって、これは食べねば…!な一品でした。

料理通信でも紹介された大阪スパイスカレーの店舗が登場!

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看板に踊るビリヤニの文字。大阪・堂島のカレーエリアの中で腕を振るう"Leone"は、料理通信でも紹介されたお店。

元々はイタリア修行をベースにした欧風創作料理のお店だそうですが、ランチタイムのスパイスカレーが評判に。いわば料理の二刀流を実現するシェフは、なんと俳優経験もあるユニークな経歴の持ち主です。

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「以前はインド人に炊飯器でごはんを炊くなんて話したら『何だそのやり方は!?』なんて言われていたんですが、炊きムラがない性能の高さが向こうでも評判になって、今ではタイガーとかのライスクッカーが売れてるんです」

といったお話を伺いつつ、熱々の一品が仕上がっていきます。

サラサラと流れるスパイスの軽やかな刺激とビーフエキスのコクがたまらない

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ビリヤニは本来の蒸し上げ調理で作ると時間がかかる一品。それもあってかイベント用の簡便な作り方ですが、健康的な血液の如くサラサラとしたスープに凝縮されたビーフのコクと、ライスの相性は抜群。スパイスが舌の上をスキップするかのような刺激がたまりません。

自分の生活圏にビリヤニを出してくれるお店がないこともあるのですが、こういった新しい出会いと探究心を与えてくれるきっかけって大事です。

フードの次はドリンクを!すごいレモンサワーとスムージー

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辛いものを食べた後はレモンサワーが恋しくなるもの。"Salmon&Trout"のレモンサワーは、何杯飲んでも飲み足りないほどの、すっきりした飲み口。爽快な香りが口を洗い流します。

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そして、会場での目撃率が高かったのが、"bebibie"が手がける巨峰スムージー。

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いやぁ…これは風呂上がりに飲みたいやつでした!(笑) 甘さしっかり、皮身のかすかなほろ苦さもまるごと凝縮。スイーツ系のお店が少ない中で、これは貴重な存在でした。ちなみにドリンク系のメニューですが、このスムージーはクーポン券の対象。遅れてきた夏のような暑さを400円の一杯が忘れさせてくれます。

締めの一品は埼玉地鶏が主役のハンバーガー

締めはやっぱり、イベント名にちなんでバーグ系だよなぁ…と思って立ち止まったのが、地産地消系にこだわる地元・浦和の居酒屋『彩丸』の鉄板前。

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注文したタマシャモ月見つくねバーガーは、埼玉北部・深谷や坂戸で育った県内唯一の銘柄鶏が味わえる一品。

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鉄板の上で仕上げられていく模様を見ながらお店のことを伺ったり。地元と聞けば足を運ぶ確率も高まるので、会話に熱を帯びるのも仕方がありません。

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「トロトロの玉子を絡めて頬張ってくださいね!」

の声を思い出しつつ熱々をおもむろに頬張って、甘いタレとふんわりしたつくねに閉じ込められた肉の旨味を堪能したら、黄身を歯で突き破って新しい味との出会いの瞬間。

まろやかになるという以上に、実は食べやすい温度にも変化させてくれる技巧派選手。店に行きたくなるスイッチって、こういった料理からオンに入るものです。

お昼の時間には客席は満席! やっぱりオススメは朝一番です

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オープンから2時間の滞在で食べて飲んでいるうちに、飲食エリアはほぼ満席に。この界隈で開催されるフードイベント全般に言えるのですが、来場者に子供連れが多く、この日も例に漏れませんでした。

マンションデベロッパーにとっても狙い通りだったのでは?と感じつつ、「この界隈で第二回を開催してほしい!」と勝手に願うこのイベントは明日も10:00-17:00で開催。自分的には朝一番の入場がやっぱりオススメ。再入場もできるので、コクーンで映画を見てから再訪するのが技ありです!

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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