【中華ひろと/埼玉県さいたま市与野】琥珀色の支那そば

中華ひろとの外観

与野駅から少し離れた住宅街。昔ながらの酒屋さんや木造一戸建てが建ち並ぶ一角に、ひと目で新しさを伝えるコンクリートの建物。その店頭に提げられた長い提灯には「中華ひろと」の文字が。

お昼の時間をほどよく過ぎたところで、空腹加減もいい感じ。ガラッと引き戸の先に入ることに。

中華ひろとのメニュー

ランチタイムのメニューを見ると、麻婆豆腐定食の下に支那そばの文字を発見。

海鮮だしバージョンやジンジャーオイルバージョンにも惹かれますが、まずはスタンダードから注文。面白いのがチャーシューを肩ロースとバラ肉から選べること。単品トッピングで追加することもできますが、まずは肩ロースでお願いしました。

中華ひろとの支那そば

運ばれてきた白い器、その中はこれぞ支那そばなシンプルな姿。麺の上にチャーシューやねぎ、ほうれんそう、メンマと、普遍の具材が並びます。

レンゲでスープを口に運んでみれば、鶏をベースに隙間なく旨味が溶け込んだ深みのあるおいしさ。優しい動物感と野菜感が確かにどこか懐かしさを感じるシンプルな仕立て。だけどタレの味がしっかりと盛り立てて、表面にを覆う油が香りとコク、簡単に冷めさせない役割として効いてます。

逆にいえば最初の一口はかなりアツアツなんですが、熱々で一気に飲むよりもコーヒーを飲むように、少し温度が落ち着いたところで30秒ぐらい口の中に入れて静かに愉しみたい。そんな味です。

その間に中細麺をすすっと。くみくみちゅるんと、歯ざわりの先に感じるしなやかな弾力と喉越しのよさ。スープとの相性は言わずもがなです。

驚いたのがチャーシューの味のり加減。主張が強すぎることなく、スープの味を壊さない塩梅。ホロッとしっかり煮込まれ柔らかいのも驚きの理由です。

中華ひろとの支那そば

で、こちらがバラ肉版。見た目のインパクトもあるのですが、脂の甘さが入ればスープの表情も変わるものです。

中華ひろと-05

広い店内の壁の一角に、大切に飾られていた夕陽の写真。

実はこれ、ご主人の出身地である青森県深浦町から臨む日本海の写真。店名のひろとは「広戸」の地名から取ったそうです。確かに琥珀色に染まったスープは、照明を反射して夕陽に照らされた海のように輝いていました。

与野駅界隈のラーメン屋さんは、割とどのお店も得意技が被らず違う印象ですが、さっぱり味の懐かしきスタンダードをアップデートさせた一杯が食べたくなったら、ここに行くこと間違いありません。

【この記事を書いた人】

合同会社ソトヅケ代表社員/Local-Fooddesign代表

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