【たくみ/埼玉県さいたま市】持ち帰りオードブルのモリモリっぷりと値段に、「何かが間違っている!」と思うしかなかった。

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身近なお店が次々とテイクアウトを始めた中、自分のお気に入り「たくみ」も、先週からランチと夜ごはんのテイクアウトをスタート。

【埼玉県さいたま市】海の幸からおでん・串揚げまで、さいたま新都心の『たくみ』は酒呑みも食いしん坊も頼りたくなるお店です!! | ひるどき日本ランチ日記
さいたま新都心駅から歩くことおよそ5分、旧中山道沿いに立つ一軒のお店。 入口を照らすスポットライトの明るさと、マンガに出てくるような三角屋根を模った壁に惹かれて、店頭の黒看板に近…

早速お店に向かうと、5種類のラインナップがお出迎え。日替わり弁当からイートインランチの定番・海鮮丼にカレー弁当、そして特製うなぎ弁当に手作りおにぎり弁当。お腹の空き具合や気分で選べるのがいい感じです。

こちら、ある日の日替わり弁当の油淋鶏。たくみで食べるランチの特長の一つはボリュームの良さですが、お弁当になってもそのパワーは変わらず、蓋を開けた瞬間の箱から飛び出さんとする盛りっぷりに、驚くしかありません。

カラッと揚がった鶏もも肉にしっとり染みた、ほんのり甘くて酸味の効いたタレ。ひと噛みでジュワっと滴る肉汁との組み合わせに「おっ、うんめぇーー!!」と声が出ちゃいました。すごく単純な話なんですが、やっぱり普段から一品一品丁寧に作っているお店って、テイクアウトになってもおいしいですよね。

そんな料理に対する姿勢は、煮汁をしっかり吸わせた煮物しかり、ふんわり甘めの名物・自家製厚焼き玉子といった副菜にもしっかりと。お店のこだわりは、こういった場面で表に出ます。

で、その数日後に夜ごはんオードブルを注文。お店で受取った白い風呂敷の重さは、まさにズッシリ。

その中身はパーッと華やか!!名物の富士山サーモンの昆布締めや、鮮やかなマグロ、瑞々しいタコのお刺身グループから、生ハム『ハモン・デ・トレベレス』に、ホタルイカの酢味噌和え、カラリと揚がった鶏の唐揚げ。

更にカニクリームコロッケにポテトサラダ、ローストビーフとローストポーク、センターにはラタトゥイユと牡蠣まで。

クオリティの高い料理がぎっしり詰まったお皿と、梅酒や日本酒片手に過ごす楽しい時間を提供するオードブル。これで驚きの二人前3,500円。何かの間違いのようですが本当の話。持ち帰り用の包材費とかを考えると、個人的にはもうちょっとお値段を取ってほしいんです…

風呂敷に入っていたメッセージ。そこには心を和ませたいという思いで厨房に立ち、場所が変わってもクオリティの高いおいしさを提供できるプロの矜持が、静かに込められていました。

でも、やっぱりコロナウイルスを取り巻く環境が終息し、店内でおいしい料理を食べる日が恋しいもの。こんな事態を想像だにできなかったある日の晩。訪れたときの手書きメニューを見た瞬間、驚くしかありませんでした。

だって、埼玉で「にしんの切込み」を食べれると思わないじゃないですか。麹とニシンのとろりとした身質がまとった香り、そして濃厚な脂。ハードだったりセミドライだったり、色々なチーズと組み合わせた味は新しい表情を見せてくれました。

お刺身の盛り合わせもツヤツヤ。ニシンにマナガツオにと、この界隈で見ることが少ない魚に会えるのもたくみのいいところ。

キタアカリと和牛のコロッケも、ホクホクの食感に牛肉の香りと旨味が凝縮。

目利きしっかりの地酒を少しずつ呑みながら肴を楽しむ。基本は下戸の自分ですが、ここに来たら呑みたくなるんです。今は自宅で楽しむことにしますが、通常営業が再開したら、また掘りごたつ式のテーブルでくつろぎたいものです。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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