【居酒屋いそや/宮城県気仙沼市】スゴい刺身の盛り合わせに浜人の心意気を見た!!

21/04/2019宮城,東北,寿司/刺身,揚げ物,焼肉/焼鳥,居酒屋/パブ,ひるたび・さんぽ,よるどき

居酒屋いそやの外観

気仙沼で魚を食べるといえば、真っ先に頭に浮かぶのは「福よし」ですが、なかなか予約を取るのも難しいところ。

そんな時は地元の方が気軽に暖簾をくぐるお店に行きたくなるもの。中心街から少し離れた場所に店を構える『居酒屋いそや』はそんなお店。飲食店が数軒並ぶ建物の一角でほのかに光るサインが目印です。

居酒屋いそやの看板

そこに描かれているのが「浜人料理」の文字。これはもう、海に生きる男たちが豪快に食べるような料理を期待するしかありません。

居酒屋いそやのメニュー

ガラッと引き戸を開けば出迎えてくれたのは、一人呑みに最適な小さなカウンターとじっくり腰を落ち着けて賑やかにやりたい座敷席。二階には宴会用の大部屋もあって賑やかな笑い声が絶えません。

居酒屋いそやの店内に貼ってあるお魚旬カレンダー

二人用の小さな座敷に腰を落ち着けると、目に入ってきたのはお魚旬カレンダー。”これがこの時期に水揚げされるんだ…”の予備知識って、魚に対する期待をも高めてくれるものですよね。

ということもあって、お刺身の盛り合わせの注文は必須。実は「何やらここのお刺身盛りがすごいらしい」という話を聞いていたので、それだけは取り置いてもらってました。

居酒屋いそやのお通し

お通しに出てきたマグロ、ホロリとした口溶けから一気に舌に広がる鮮烈な甘さと脂のコク。これだけでも十分に魚の力を感じたのですが、すぐさま運ばれてきたお刺身の盛り合わせが…

居酒屋いそやのお刺身盛り合わせ・その1

これですよ!2人前でこのすごい盛りっぷり!!分厚く切られた色鮮やかな切り身の数々に目を奪われていると、お皿から広がる磯の香りにウットリ。これもう、刺し身の島ですよ、島。お刺身界の気仙沼・大島。どこから箸を伸ばして上陸すべきか迷うばかりです。

居酒屋いそやのお刺身盛り合わせ・その2

舌の上で弾むような分厚い身からギュッと脂が溢れ出すカジキにはじまって、身がふわっと解けて静かに甘さが滲み出す真鯛。

弾力に富んで舌の温度で上品な脂が溶け出すカンパチ、赤身の風味をしっかりと蓄えたマグロ。プリプリで大ぶりなエビ、コリコリの弾力に磯の風味豊かな甘さのモスソガイ(つぶ貝)、もうとろけるしかないウニ、しなやかな弾力から静かに甘さが流れ出すイカ、そして甘い甘いホタテの貝柱。

そして何より驚いたホタテの子の大きさとフォアグラのような圧倒的なコク。どの一切れを食べても感嘆するしかありません!

居酒屋いそやのばっけの天ぷら

春の訪れを伝えるばっけの天ぷらも、お皿にゴロっとたっぷり。さっくりと軽やかな衣に包まれた香りがたまりません。軽やかな揚げ加減でみずみずさも残っています。

居酒屋いそやの焼き鳥盛り合わせ

焼き鳥も盛り合わせでいただきます。正肉、砂肝、ぼんじり、皮、つくね。お酒が進む塩加減がいい感じ。

居酒屋いそやのお茶漬け

驚きだったのが締めのお茶漬けのボリューム。おにぎりにすると2個分ぐらいのごはんの量。本当に締めです。出汁の旨味を梅干しがさっぱりと口を洗いつつ、胃袋の隙間に米粒が収まっていきます。

カウンターで一人で呑みたいとか、仲間と集まってお刺身をつまみたいとか。おいしくて過ごしやすいのってお店選びに欠かせない要素ですが、ここみたいにどんな過ごし方でも確かなおいしさが寄り添ってくれるのって本当に嬉しいものです。しかもお店の方の元気がよく、厨房の中からも家庭的な賑わいが伝わってくる。

旅先でくぐりたい暖簾は、やっぱりこういうお店のです。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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